こんにちは。黒田です。
このところ、「星」のテーマが続いております。
その、ひとまずは最終章です。
先日、
佐藤さんに聞いてみたことがあります。
「マリオ・ペコラさんは誰に仕立てを習ったのですか?」
・・・
ペコラ銀座という店名の由来であり
佐藤英明の師匠である
マリオ・ペコラ氏
・・・
「ペコラさんはね、すごいの、あの方は。」
「有名な人にはついてないの。」
「子どもの時からテーラーで働いていたことは働いていたんだけどね。」
と、佐藤さん。
シチリアからミラノに出てきてから、2年ほどで独立。
イタリアの有名貴族のお抱えのテーラーとなり
誰もが認める巨匠となったペコラ氏。
そんな彼のことを
ミラノのひとびとは、
『テーラーという星のもとに生まれた者』
と、呼んでいたそうなのです。
・・・
佐藤さんはつづけて、言いました。
明らかに人と違うレベルで「良い服」をつくるペコラ氏。
そんな彼のつくる服が
「何で美しいのか?」
「何ですごいのか?」
考えても考えても、未だに不思議でしょうがないと。
何でか分からないけれど
明らかに、違うニオイがする
それなのに、目立つところが1つもない
それでいて、完璧に綺麗に見える
明らかに、人とは違うレベルの「良い服」をつくる。
それがマリオ・ペコラ氏。
マリオ・ペコラ氏の世代は、
凄腕のテーラーが沢山いる世代である。
そんな中で「選ばれていく」ペコラ氏。
・・・
満天の星空の中で、一段と輝く星を見つけるかのように
山ほどいるテーラーのなかで、
貴族たちは彼を見つけ、彼を選んだ。
・・・
「結局、『本物』は分かる人には分かるんだ。」
と、佐藤さんが言う。
「天才と呼ぶのも、違う気がする。」
「言葉が見つからない、すごい人」
テーラーという星のもと生まれた者。
マリオ・ペコラ氏
心からの敬意を込めて。